蝙蝠の楽園

アメリカとの交渉

開始に先立って、外交交渉の場が設けられた。
イギリスがまずコンタクトを取ったのは、同じアングロサクソンの友邦、アメリカだ。
この国は序盤は人口が少なくて攻める価値無し。
後半はイギリス本国をがら空きにしなければ勝てない、厄介な国だ。鶏肋、鶏肋。
とにかく安全保障が大事な相手である。

2人きりでマルチ練習のお誘いがあったので、Vic2の感触を重い出しながら外交した。

アメリカはモンロー主義で行くそうなので、中南米の利権を渡すことで、不可侵条約の締結と相成った。

条約
・アメリカ及びイギリスはゲーム開始から1870年まで、戦争状態になる行為を禁止する。
約束
・イギリスの新大陸領は現状維持。新たに新大陸で領土の獲得・勢力圏の拡大をしない。
・カナダのアメリカコアはディシジョンで割譲する。
・アングロサクソン同士仲良く!

アメリカに譲りすぎと思われるかもしれないが、これには一つの策があった。

欧州各国との交渉

欧州各国とは同時にコンタクトを取ったため、国ごとではなく話の流れに沿って交渉内容をまとめていく。
一部、機密情報もあるのだが、これを語らずしてイギリスの動きは語れない。
実際のゲームプレイが、一区切りである1870年を過ぎたこともあり、あえて公開したい。

ドイツとの交渉1

ドイツ・オーストリアとの関係は重要である。フランスを牽制できるのは、この二国なのだ。
交渉する上で特に難しいのは、南ドイツの扱いだ。
ドイツ・オーストリア間での戦争の火種となる上に、統一ドイツが作られればフランスやロシアへの脅威ともなる。
この火薬庫の扱いが、イギリスの運命を握っているといえよう。

プロシア(以下ドイツと呼称)は北ドイツ成立のために、ハノーヴァーが欲しいらしい。
イギリスとしては、将来起こりうる対英包囲網へのカウンターとして、ドイツの情報と軍隊が欲しい。
このため、以下の内容で合意した。

条約
・プロシア及びイギリスはゲーム開始から1870年まで、戦争状態になる行為を禁止する。
・プロシア及びイギリスは、プロシア及びイギリスに対する包囲網・攻守同盟を相互にリークする。
・イギリスはハノーヴァーの影響圏を、プロシアに譲り渡す。
・この条約は秘密条約とし、リークを禁止する。
・この条約は、1870年まで有効とする。

フランスとの交渉1

フランスはイギリスの仮想敵でもあり、植民のライバル第一号である。
フランスとは利権交渉が中心だ。

アフリカ利権は、イギリスが東側、フランスが西側から植民していくと決まった。
西側へはドイツやオーストリアが参入して争いになるだろう。東側は研究の遅いロシアだけがライバルなので、ブロックは容易と見た。

ここで、ドイツから北ドイツすら建国が怪しいと報告が来た。
どうやら、ドイツがオーストリアによる南ドイツ成立を認めないため、オーストリアが北ドイツ成立に反対したらしい。
北ドイツすら成立しないのは困るので、ここはフランスを動かすことにする。

フランスに伝えた内容は、以下の通りである。

南ドイツがオーストリアの属国になるだけなら良い。
しかしオーストリアが同文化・高識字率の南ドイツを領土に組み込んだら、手を付けられない。
また、南ドイツ成立はドイツにとって著しく不利になる。
ドイツには代わりの利権を用意して甘い顔をしつつ、南ドイツ成立を認めさせ、オーストリアには南ドイツ成立を認めつつ、南ドイツ併合を認めないように。

ドイツ・オーストリアを妥協させ、双方の過度な伸張を阻止しつつ、ドイツをなだめる対価をフランスに出させる策である。
更に、フランスが南ドイツの権益に口を挟んで、ドイツ・オーストリアのヘイトを買ってくれるとなお良い。

オーストリアとの交渉

オーストリアからは、フランスによるイギリス包囲網の情報を得た。
ロシアが乗り気で、ドイツ・オーストリアにも声がかかってるらしいので、これを潰しにかかると決めた。

オーストリアはイタリア本土の独占的利権を欲しており、これを認める代わりに、対フランスに協力して貰うこととなった。
シチリア島はもちろんイギリスの取り分である。

更に、ドイツを対英包囲網から引き離す策でも合意した。
フランスはドイツ帝国成立に反対の立場を取っているため、フランスとドイツの仲は悪い。
従って、アルザス・ロレーヌの領有を餌にして、対仏戦に引きずり込もうという考えだ。

内容としては、以下の通り。

約束
ドイツにはオーストリアの南ドイツ連邦成立を認めて貰い、代わりに北ドイツを成立させる。
ドイツ・オーストリア・イギリスは対フランス戦で協力し、ドイツのアルザス・ロレーヌ割譲とオーストリアのイタリア獲得を支援する。
イギリスはドイツ帝国の成立を認めず、プロイセンもとい北ドイツ連邦がドイツ帝国のために南ドイツ連邦を求めて攻撃してきたらオーストリアを支援する。

以上、あくまでイギリスとオーストリアのみで決めた『約束』である。

ドイツとの交渉2

先のオーストリアとの約束に従って、結局ドイツを諭すこととなった。
内容は以下の通り。

初期のプロシアの領土では、フランス・オーストリアに太刀打ちできない。
北ドイツ成立で満足するふりをして、一度南ドイツを手放してでも、北ドイツは成立させておくように。
オーストリアはイタリア利権でフランスと対立しているため、対フランス戦で協力して、アルザス・ロレーヌを取得しよう。
そうすればドイツ帝国成立に王手がかかり、オーストリアから南ドイツを奪えばいいだけになる。
フランス戦であれば、イギリスは陸海軍総出で支援する。

また、ドイツから以下の情報を得た。

フランスから、対英戦への打診があった。
ドイツの初動は北ドイツ成立のために、デンマークへ宣戦。
その後、オランダの本土を奪取。
五大植民地のうちソコトを得る。

代わりに、イギリスの初動がオランダからジャワ奪取と、両シチリアからシチリア島奪取であることを伝えておいた。

フランスとの交渉2

フランスから、影響圏を確約したいとのことで、話が飛んできた。
フランスは対英の動きが見えているため、容赦する必要はない。
以下の内容で約束した。

フランスは、イギリスのジャワ・シチリア島の領有と、エジプトの勢力圏を認める。
イギリスは、フランスのベルギー・ブラジルの勢力圏を認める。

おわかりだろうか、イギリスは何一つ失っていない。
アメリカは新大陸の利権を欲しがっていた。フランスとアメリカがぶつかれば、イギリスの一人勝ちである。
また、ベルギーはすぐに列強入りして、イギリスやフランスの勢力圏から外れてしまうのだ。

ロシアとの交渉

ロシアとはアジア方面の勢力圏で合意を得た。また、不可侵条約も結んだ。

約束
アフガンは中立とし、どちらも領土・勢力圏に入れない。
ペルシャはロシアの利権とする。
エジプトとシチリア島はイギリスの利権とする。
条約
・1870年まで、イギリスからロシアへの宣戦布告禁止。
・1870年まで、ロシアからイギリスの宣戦布告禁止。
・1870年まで、英露双方の陸海軍が交戦することの禁止。

スペインとの交渉

スペインとは、以下の内容で合意した。

スペインは、シンド・スマトラ(旧ジャンビ)を得る。
イギリスはシチリア島を得る。
ポルトガルの植民地のうち、アンゴラはスペインが得、モザンビークはイギリスが得る。

まとめ

以上の交渉により、イギリスの動きがおおむね定まった。

初動はジャワ・シチリアの奪取。
ドイツ・オーストリアと連携を取り、北ドイツ・南ドイツの成立を支援。
対フランス戦に備え、イギリス本土へ兵員を輸送。

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